紀元前4世紀、古代オリエント世界が舞台!この漫画には、マケドニア王国・アレクサンドロス大王の書記官、エウメネスの戦歴が記されている。
エウメネスは、幾つもの史上に名高い合戦場―その現場にいた。そして多くの作戦にも参画したはずである。 ならば、なぜ王や他の武将と共にその箇所に名が刻まれていないのか。それはこの男が「記録する側」の人間であったためではないのか。 ところがある日、彼は記録することをやめる。途端に記録者は「記録される側」となり、歴史の舞台にその姿を見せた。
( ヒストリエ 1巻そで 解説 引用 )
トラキアの自由の民が奴隷に変わり、船に積まれる町カルディア。自由と屈従の境にあるこの町は、同時にアジアとヨーロッパの境目に存在した。そんなカルディア出身の書記官が、ギリシア世界の主流とは多少違う価値観を持ったとしても、そう不思議な事ではあるまい。
( ヒストリエ 3巻そで 解説 引用 )

1巻中盤〜4巻中盤まで、
エウメネスの幼少期〜青年期について語られます。
都市国家カルディアの名家の息子として育てられたエウメネス。
しかし、ある時から多くの困難に見舞われる。エウメネスは才能を開花させながら乗り越え、ついにはその困難ですら武器にし現状を打開していく。
その中で光る、エウメネスの冷静かつ、するどい洞察力も見どころです!
1巻冒頭、アリストテレスが地球儀を持っています。初期の天動説はアリストテレスが体系化。天動説には2種類あり、地球が宇宙の中心説と、地球が宇宙の中心を廻ってる説があります。後者が現在の天動説です。
天動説絡みでガリレオは17世紀に宗教裁判にかけられました。
これから大きくなるであろう科学の芽を背景に物語は進んでいきます。
民族、市民と奴隷、生態系、ヨーロッパとアジア…
多くをはらんだ世界観と、丁寧に作り込まれた無駄なし物語、
そして岩明均の画!顔を崩さずに表情を作る。これが絶妙に合ってます。
余談… 漫画的記号を使わない岩明均氏ですが、
そのことを5巻でギャグにしています。69ページの2コマなんですが、
ここまで顔を崩したのは初めてなんじゃないかな〜
下のコマなんて眼が矢印→←ですよ。
岩明均ファンはぜひ、この画のぼけを見て下さい。