この物語には、恐怖と、怒りと、愛がある——。
(寄生獣 単行本 2巻 巻末 引用)

岩明均氏の代表作。全10巻。
人間を食らう寄生生物と、
右手に寄生した「ミギー」と共存することになった泉新一らの間で、
地球にとっての生命、他者との折り合いを描く。
ある日、空から大量に落下した謎の生物。
その生物は人間の頭に寄生し乗っ取る。
そして他の人間を食料にする性質を持っていた。
平凡な高校生、泉新一もその生物に襲われる。
抵抗をし頭は逃れられるが、右手に寄生されてしまう。
こうして人間の「泉新一」と、寄生生物の「ミギー」は
共に生きていくことになる。
同時に世界各地で「ひき肉」事件が多発しはじめていた。
寄生生物の魔の手は、新一の周辺にも忍び寄る…

普段、寄生生物は人間の見た目と変わりません。
人を食らうときは頭が頭でなくなり、髪も髪でなくなる。
そういった造形物のおもしろさが魅力の一つです。
例えば、1話の寄生生物が人間を食らう「バツン」のシーン。
頭であったところが口になり人の頭を丸呑み…
このシーンは多くの読者を魅了しました。
運営者が惹きつけられたのは1話の終わり、
泉新一がミギーに気付いたシーン。
気味の悪い絵なんです。手から目や手がさらに生えている。そういう状況だけでなく、指の関節がおかしかったり、指がごつごつしていたり、目玉のつきかたがおかしかったり…いろいろなものが組み合わさって異形の手を表現しています。
右手に乗っ取られたあの時から、泉新一は寄生生物の「ミギー」と共に生きていくことになります。でもそれは頭を取れなかったミギーも一緒です。
人間は他者と共存するのかできるのか、それとも…
そんな二人?ですが、人間である泉新一と、ミギーは感覚がだいぶ違います。だから普通にしてても漫才をやってしまう。ミギーの大脳皮質的ぼけと泉新一のヒューニズムつっこみ。鬼気迫る状況なのに当たり前に驚くミギーはかわいく思えます。ちなみにミギーの見た目はこちら
寄生獣はよくまとまっている作品だと評価されています。
運営者は、話を転がしていって
こういうのもあるなとくっつけていった作品に思えました。
まとまっていると言われるのは、流れに歪みがないからだと考えます。
だからだれずに一緒に転がっていける、珍しい作品です。
評価が高いもう一つの理由は最終話がしぶく決まったことだと決めつけたい。最終話は本当に心がすぅとしました。
普段漫画を読まない方、
漫画的記号をあまり使わない作風なので、おすすめです。